TSSTクラシック


一本のサイズで競うクラシック。

いつもと同じ集合時間とスタートでみな各地へ散っていった。

僕は持参してた弁当をのんびり食らってから荒川を目指す。


ここ数日間、下げでも上げでもおかっぱりでウェーディングでも60〜80cmクラスが連発してただけに状況はいい。

むしろ60cm以下を釣る方が難しいくらい。

ベイト着いた群れは潮の出入りで積極的に捕食を繰り返していた。


当日の潮は満潮が17時40分ころ。

スタートは21時過ぎなので下げが6,7割進行した状態になる。

目をつけていたポイントは最高のジアイを過ぎ、すでにジアイの終わりに近い。

流れは最も潮の効いている時間と比べ、回遊してくる魚数も少なく、活性も低い。

その中で可能性を見出せるチャンスはスタート開始から1時間ほど。

あとは現場の風と潮の差し方次第で何度チャンスが来るかが決まる。



残りわずかな弁当を口へと掻きこんでポイントへ向かう。

そこにはすでにクラシックとは関係の無い先行者が数人いた。

それはなんの障害にもならない。

別にピンポイントでもなければ1本しか着いていないポイントでもない。

どちらかと言えば毎年1月、2月にやるランカーパターンに近い。

広いエリアで魚がいつキャスト範囲内に寄り、どんなコンディションでいるのか。

ただそれに気づけるか気づけないかだけだ。


何箇所か叩き、その後の潮の予測を立てながらキャストポイントを変えていく。

しばらくすると手前がたるみ、沖が走る。

このワンチャンス。

ブーツ110をフルキャストで投げ込んでいく。

何度も綺麗な弧を描き続けると40mを過ぎたあたりでリトリーブが止まる。



どふっ!!




(よし!いいサイズ!)


ロッドが見事にバットで止まり首振り一つしない状態からエラ荒いをし始めた。

ロッドを立て、思い切り曲げながらテンションを保つ。

すると意外なほど簡単に寄ってくる。

まるでビニールを引っ掛けたように水面をザザザー・・・と引っ張ってこれる。

口を開けたまま足元まで寄ってくるとルアーがどういう状態で掛かっているかが見える。

なんとブーツを縦に食っている状態で、フックが一本も掛かっていない。

それを見た瞬間、緊張が走る。


水面とラインの角度の差が増せば増すほどにその緊張感は高まっていく。

当然タモ網などというものは持ち合わせていない。

一気にテンションをかけてランディングするか泳がせて弱らせるか。


さてどうするか?!


ここは一か八か一気に寄せてランディングを試みる。

サイズは85,6ってとこ。

魚が腹を向けたところでロッドを片手で立てて、手を差し伸べる。

その瞬間魚が首を振って暴れだす・・。


(わかった!今外してあげるから!おとなしくしてて!)


そう願った直後、無情にもブーツが宙を舞う。

しかもスローモーションで。。



それからまたしばらくして65cmくらいのを掛けたがこれもバラす。

今日はこういう日なんだなと。


一度車へ戻り、上げが効くのを待つとまた別のポイントを目指す。

大会終了時刻1時間前。

ウェーディングでセイゴとフッコを5本ほど。



折角なので1本だけ写真を撮って会場へ。


今年も無事大きな怪我や事故もなくTSST全戦を終えることができた。

大会役員の方々、今年1年お疲れ様でした。

ポイント:荒川
「使用タックル」
ロッド:
プロト
リール:
セルテート3000
ライン:
東レ・ソルトライン シーバスPE 20lb
+ショックリーダー
東レ・トヨフロン プレミアム船ハリス10号
使用ルアー:
ブーツ90・110
レアフォース
ショアラインシャイナーSL12・SL14