運河祭りの会場をいそいそと飛び出し帰港すると自宅へと急いだ。

ちなみに自分が参加した艇の選手兼船長が堂々の2位入賞。(プレアデス

このガイドは自分がボートを始めたころ大分お世話になったところで

昔のルアー情報にも記事書いていたりと、経験値は言うまでも無く自分を遥かに超えている。


さて、自宅へ戻り仲間との待ち合わせ時間の夕方までにちゃっちゃと事を済まし、仲間と合流してから去年この時期に

50cm〜70cmUPがボコボコに食った荒川のとある場所に、この秋初めて入った。

ここ最近はサイズが小さくまとまらないって話も聞いていたが、単発で60、70台が釣れるときもあるってことだったので

ランカー狙いには気持ち早めのポイントに行ってみた。

大体はランカーがいても活性の高いアベレージサイズに食われてしまいタイミングを逃してる。

それでもまぁ、エリアにはイナっ子もいるしそれなりに魚は着いているだろうと。



満潮から1時間ほど経ったポイントにウェダーを着込んで入る。

ヒザ下の水深から流れの走る2m50cmくらいまでの水深のシャローを広く探っていく。

2,30分ほどルアーをローテーションしながら反応を見ていったが一向にバイトが出ない。

流れはまだ本格的に効いてはいないが、風もなく潮目も入っているし状況はかなりベストに近いはずだ。

ところが肝心なファクターが抜けていた。

最重要ファクターである「ベイト」の存在だ。

気がつけばこいつが流れてこない。

自分のいる場所からほど近い潮のたるむシャローにはかなりの数のベイトがいるというのに、いつまで経っても出てこない。

これは渋い展開になりそうだ。



潮に勢いがつき始めた。

ガンガンに流れる大潮の下げ。

2本の潮目が射程距離内に入り、これは間違いなく反応くらいは取れるだろう。

この考えも甘かった。

たとえ魚がいたとしてもベイトがいなけりゃ反応もしない。

無理やり口を使わそうにもこれだけの流れの中では今の自分に引き出しでは対応できないのが本音だ。


刻一刻と流れは変化していく。

川の流れも常に一定ではない。

速い、遅いを繰り返す。

その速かった流れが遅い流れに転じるタイミングで、

肉眼で見える限り2,3匹のイナっ子が流されてきて水面に引き波を立てながらツツツー・・・と勢いよく走り出した。

シーバスの存在に気づいたイナっ子の反応。

シーバスはいる。


ルアーをレアフォースに付け替えて何度か潮目を切ってくる。

10投もしないころだった。

着水直後の巻きでコンッ!とかなり沖目でのヒット。

(50cmあるかないか)

う〜ん、まだこのサイズが食ってきてしまうのか。





今のバイトレンジからレンジを上げる。

ルアーはブーツ90。




流れはまた勢いを取り戻しはじめた。

散々引き続けたがバイトはない。

やはり、さっきのタイミングか?




キャストを繰り返しながら流れが変わっていくのを感じていく。


しばらくして速い流れが緩み始めた。


自分と平行に走る綺麗な2本の潮目。


すごい緩い流れと緩い流れの間に1本、緩い流れと沖の速い流れの間に1本。


流れが緩むと潮目が徐々に崩れていく。


そのタイミングで真ん中の潮に数匹のイナっ子が水面を走った。





ブーツ90をフルキャストして大きくU字を描いていく。






ジャーク無しのただ巻きで、ゆっくりと表層を流されるベイトに合わせるように。



沖側の潮目を抜け、真ん中の潮に差し掛かったところで自分に向かってブーツ90が泳ぎだす。

そのまま手前の潮目へと差し掛かった瞬間だった。






・・・・・・・・!




バホォッ!!







25mほど下流で突然水柱が立った。


きっちりがっちりアワセを叩き込む。






バットで止まるほどよい溜め感。

完全に横綱級と確信できた。

フッキングが完了した瞬間に仲間の方を向く。

誰かしら同行者が近くにいるとフッキングと同時にプイっと向いてついつい目を合わせたくなる癖がある(笑)

来ました!みたいな感じで。。




1発のエラ荒いを交わして少しドラグを開ける。

ジー、ジーと久々によく走る魚で十分泳がせてやる。


ある程度動きが鈍ってきたところで一気に寄せて親指を突っ込んだ。







(85cm)

85cm、これまた




なかなか釣れない時に出た一発。

気持ちよか。







それからリーダーを組みなおしているとポツポツと雨が降ってきた。

それでも同じタイミングを探してキャストを繰り返す。

しかし、次のバイトはない。

一方、雨が強くなっていく。

少し遠めで雷鳴が聞こえる。

それでも続けて、その後も2回ほど同じタイミングの中で釣ってみたがバイトは取れなかった。


とにかくベイト。

ベイト次第。


仲間は残念ながら1バイトのみで終わってしまった。



ポイント:荒川
「使用タックル」
ロッド:
ダイワ・ブランジーノ87LML・URBAN SIDE CUSTOM
リール:
ダイワ・セルテート3000
ライン:
東レ・ソルトライン シーバスPE 20lb
+ショックリーダー
東レ・トヨフロン スーパーLEX8号
使用ルアー:
レアフォース
ブーツ90
ショアラインシャイナーSL14F−G
TKLM9/11
VISION110SW